Occlusion

かみ合わせ・顎関節治療

かみ合わせから変える
病気へのリスクからの改善

かみ合わせが悪いと歯にかかる負担が大きくなります。
また、かみ合わせが悪いことは、見た目の問題だけでなく、全身のバランスや身体の調子にも影響を及ぼすとされています。かみ合わせを正すことによって、全身の歪みを改善することが期待でき、逆に歯並びの乱れをそのままにしたり、矯正に失敗した経験があると体調に影響することもあります。
もし体調不良を感じる場合は、かみ合わせのチェックや適切な治療法の相談が重要です。

かみ合わせと全身の健康への影響

かみ合わせが悪いことによって発生する問題

かみ合わせが悪いことによって発生する問題をご存じでしょうか。

  • 歯磨きなどのケアが上手にできなくなり、むし歯や歯周病になりやすくなる
  • 上手に噛めなくなり、胃腸への負担がかかる
  • 顎関節症になりやすくなる
  • 全身のバランスが悪くなり、頭痛や肩こりやけだるさ(不定愁訴)などになりやすくなる
  • 歯を失うリスクの増加

Point !

かみ合わせから体不調が出るその理由

頭部は首や肩の周辺筋肉で支えている状態ですが、かみ合わせ(および歯や顎骨に伝わる負荷が)が整わず、体の筋肉のバランスが崩れてしまうと、体の部位にかかる負荷も調整しづらくなります。これはまさに「4点で支えるテントの一部が抜けてしまっているような状態」です。) それにより、肩こりや疲労感・不定愁訴などの体調不良の症状が生まれるのです。

かみ合わせと歯を失うリスク

厚生労働省のデータによる、年齢階級別の年間喪失歯総数と一人平均年間喪失歯数の推移を示したグラフ。50代から60代前半で抜歯本数が急増。
厚生労働省のデータによる、1957年から2016年までの年齢階級別の平均現在歯数の推移を示したグラフ。若年層(15~24歳、25~34歳)はほぼ変化なし、55歳以上の高齢層では歯の本数が増加傾向にある。
2005年と2018年の永久歯の抜歯原因の円グラフ比較(8020財団調査)。2005年は歯周病41.8%、う蝕32.4%、破折11.4%。2018年は歯周病37.1%、う蝕29.2%、破折17.8%。う蝕+破折の割合が43.6%から47%に増加。

高齢になると、歯を失う機会が増えてきます。
50代~60代の間に大きく減少する機会が発生しています。(厚生省資料より)

近年、歯を失う喪失原因の推移しており、2005年ごろは1番は歯周病でしたが、虫歯と破折がトップになりました。
そして破折の原因はかみ合わせの不一致により発生することが多いことから、歯を残すためには歯周病予防も大事ですが、かみ合わせの整合も大きな課題であると言えます。

かみ合わせが悪いと歯が残る可能性も低くなる

80歳で20本以上の歯を有する割合と噛み合わせの関係を示した画像。上顎前突、正常、反対咬合の3種類の側面図と口腔内写真を比較。表では上下顎前歯の前後的な位置関係(overjet)を分類し、上顎前突15.4%、正常84.6%、反対咬合0.0%の割合を示している。
80歳で20本以上の歯を有する割合と噛み合わせの関係を示した画像。過蓋咬合、正常、開咬の3種類の口腔内写真を比較。表では上下顎前歯の上下的な位置関係(overbite)を分類し、過蓋咬合13.5%、正常86.5%、開咬0.0%の割合を示している。

かみ合わせが悪いと歯が折れてしまうリスクが増え、破折、喪失へとつながるリスクが高まると考えられます。また、かみ合わせの悪い歯並びと正常な歯並を比べると、悪い歯並びのほうが80歳代になって歯を残る比率が低いという当院の集計資料があります。
当院が「かみ合わせこそ第一に考えるべき」という理由がここにあります。
ではその治療や診断はどのようにしていくのでしょうか。

顎運動測定器zebrisによる
測定

Zebrisとは

当院では、顎運動計測システム「zebris Jaw Motion Analysis」を導入しています。このシステムは、矯正治療やインプラント治療を行う際に、顎の運動経路を正確に診査するために活用しています。
顎関節のトラブルや歯並び、かみ合わせでお悩みの患者様に対して、高精度な診査と診断を行い、より的確な治療をご提供できる環境を整えました。

Zebrisによってわかること

従来の検査ツールでは、歯を噛んだ状態の記録を撮影し、そのデータを基に治療に生かしてきました。
Zebrisであれば、顎を動かした状態のデータも記録することができ、どういう風に噛んだり、顎を動かしたほうがかみ合わせが良い状態になるかを、さまざまな角度からのデジタルデータ、運動データを測定、取り入れることで、理想の噛み合わせをシミュレーションを動的に生成することが可能です。

かみ合わせ改善のために行う組み合わせ治療

前述の通り、当院では「かみ合わせを第一」に考えています。
インプラントや矯正治療などの資料は「かみ合わせの調整を行うアプローチの仕方の一つ」でしかありません。歯科医師との話し合いにより患者様にとってどの治療法が良いかを決めていきます。

01.矯正歯科
矯正歯科は歯ならびを整えていくためと考えがちですが、ワイヤー、ブラケットなどを用いて正しい位置に歯を動かしていくことでかみ合わせの改善を図ります。
02.インプラント
インプラント治療では、かみ合わせの安定が重要です。かみ合わせが悪いと一部の歯に負担がかかり、痛みや腫れが起こることがあります。また、かみ合わせが原因で無意識に歯に力を入れてしまい、肩こりや頭痛が起こることもあります。 ※歯並びやかみ合わせ、顎の位置がズレている場合、先に矯正治療を行うことでインプラントの失敗を予防できます。
03.セラミック補綴
セラミック補綴やラミネートベニアなどのセラミック治療によって、かみ合わせの高さなどを整えることができます。ただし、骨格的な問題がある場合は、通常の矯正治療も検討する必要があります。

かみ合わせ・顎関節治療の症例

噛み合わせ・顎関節治療矯正歯科

矯正治療のみで噛み合わせを改善した症例

Before

After

主訴歯がしみる(知覚過敏)
治療期間2年8ヶ月
治療方法矯正治療 コンポジットレジン
費用(税込)995,000円
メリット入知覚過敏も治り噛み心地が改善した
デメリット治療期間
性別女性