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先日、OJ(インプラントの研究会)でご報告させていただいた症例の反響がおおく
多くの先生方からお声掛けいただき、ありがとうございました。
2/25のITIスタディークラブ千葉南で
今回お時間の関係でご報告できなかった内容も含め
改めて発表させていただく予定ですが
触りを少しだけ。。
今回のケースは、デジタル顎運動解析によって
これまでなかなか可視化できなかった顎の運動を客観的に分析して
適切な顎運動をできるようセラミック修復まで一元化して治療を行えたことが
最大のポイントです。
患者さんは下顎右側の部分欠損で歯列不正を認めた方でした。
顎関節の自覚症状はありませんでしたが、噛み合わせの改善の際、必要に応じて顎関節の改善が必要です。
下は治療終了後の写真です。
歯周病治療→根管治療→インプラント治療→矯正治療→顎関節の機能改善→セラミック
治療は主に矯正治療とインプラント治療にかけた時間がおおく
患者さんの協力は必要不可欠でした。
術前のレントゲン写真から水平的骨吸収を認め中東度以上の歯周病でありましたが
これ以上の抜歯を行わずに治療を進めることとしました。
矯正分析から骨格的に上下の顎が突出している傾向を認めます。
左右的にも骨格の変形を認め、顎が右にずれていることがわかります。
治療はこのように、ステージに応じて進めていく必要がありますが、
特に噛み合わせの管理は、細心の注意を払い全治療期間を通じて行っていきました
矯正治療終了後はデジタルにて歯型を取っていきます。
ここ5年でデジタルはさらなる飛躍をすると言われており、この分野の進化には諸隈歯科医院も注目しています。
デジタル顎運動解析はレポート形式でデータが排出され、これを細やかに分析して治療を進めていきます。
デジタル技術は進歩しても、顎関節の研究は過去に報告されてきた多くの論文を読み解き
それらを元に診断をつけていく必要があります。
顎関節や噛み合わせについては1980年前後に東京医科歯科大学の石原教授らが報告した
全運動軸(キネマティックアキシス)関連の文献が非常に興味深く、
そこから紐づいた論文を検索することで多くの学びがありました。
咬合において最も大切である、咬頭嵌合位と顆頭の中心位が一致するか確認していきました。
ここからは最新のデジタル技術を用いて様々なデジタルデータを一元化していき
ソフト上で顎のリアルな運動の再現とセラミックの形態を作っていきます。
この作業は精通した専門性の高い歯科技工士との協力が必要不可欠であり、
歯科技工士の力なくして僕らの診療は成り立たちません。
最後はアナログで微調整して患者さんの口腔内の装着します。
レントゲンからも噛み合わせが整ったことがわかると思います。