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今回は移植した親知らずの根管治療における破折ファイルの除去についてです。
もともと親知らずの根管形態は個人でかなり異なり、
個性的な根管形態をしていることがおおく、術前のCT画像から3根管口、4根尖とわかっていました。
しかも根管径は非常に細く#8のファイルがやっと入る感じでした。
注意して治療を行なっていたのですが、根尖での湾曲が強く
最後の1根管で#8番のファイルが根尖で破折してしまいました。
根管治療において心掛けていることは
1、徹底した根管の洗浄(虫歯の取り残しをなくすこと・防湿・機械的化学的洗浄の徹底)
2、ファイルを折らないこと
3、破折したファイルを除去できる技術を身に付けること
だと思っています。
特に3の破折ファイルの除去は正確な診断を元にファイルの位置が確認できれば
安全に行えます。
まずはCTにて位置の確認
デンタルでもうっすら遠心根に破折ファイルが確認できます。
ファイルは3.61mmでしたので超音波にて除去が可能と判断しました。
拡大形成後破折ファイルの除去が確認できました。
根管充填も副根管まで行いバイオセラミックで根管充填しています。
バイオセラミックは生態親和性が高く骨誘導能もあるので
従来のシーラーやガッタパーチャのようなシリコンゴムと違い安心して使えています。
当院では歯を残す方法や、歯の移植によって失った歯を回復させる方法を患者さんと共有し
患者さん個々に合わせた治療を提供するよう心掛けています。