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定期的なメインテナンスを受診されていた患者さんの左下奥歯が腫れたとの連絡があり
口腔内を確認すると左下奥から2番目(下顎左側第一大臼歯)の歯肉が腫脹していました。
レントゲン撮影で状態を精査すると。。。
近心根の頬側皮質骨が炎症で無くなってきていました。
歯周ポケットも一部9mmを示し
典型的な歯根破折の症状でした。
抜歯の3大原因は虫歯・歯周病・破折です。
破折は、急に起こるのでなかなかコントロールすることができないのが実情です。
今回はなるべく長持ちする治療(再発率を少なくしたい)を希望されておられましたので第一選択をインプラント治療とし
念の為、意図的再植も想定したものの、抜歯後に歯根破折が目視で確認できたため
抜歯窩の丁寧な掻爬で、感染源やセメント質の残留が無いように徹底洗浄を行ないました。
GBR(骨誘導再生法)は
非吸収性フッ素樹脂(d-PTFE)オープンバリア・メンブレン(CYTOPLAST)を使用し
骨補填剤はGC社製のサイトグランスとHA(ハイドロキシアパタイト)の混合物を充填しました。
術後3週間後の口腔内です。
インプラントを行うために十分な骨のボリュームと角化歯肉が確保できています。
オープンバリアメンブレンのメリットは
1:源張切開を行う必要がない場合があること
2:裂開による感染リスクが少ないこと(注:1ヶ月以上のオープンバリアは推奨されておりません。)
3:術式が簡便であること
などが挙げられます。
メンブレン除去時
術後1ヶ月 上皮化しており
治癒経過良好です。